物販に不良在庫はつきもの!仕入前に商品価値をちゃんと把握しておこう

EC

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物販ビジネスは、在庫を抱えるビジネス。

無在庫販売(受注発注)というビジネスモデルもありますが、在庫を持ってビジネスをしている人の方が圧倒的に多いと思います。

僕はどちらも行っていますが、ここ数年はアマゾンなどのプラットフォームではなく、店舗や自社ECで販売するために大量の在庫を抱えています。

この在庫を抱えるというところが本当に難しい。僕自身、アパレルビジネスでそれなりの額を在庫で積むようになりましたが、この点かなり痛い目をみました。一番苦労したのが在庫処分です(ちなみに、オリジナル商品の話ではなく、転売の話です)。

毎シーズン継続的に販売される商品ではないため、シーズン中に売れないと売り場がなくなってしまいます。

このことから考えるようになったのは、在庫を持つ場合は在庫が売れなかったときにどうやって在庫処分(現金化)をするのかということ。

仕入の際にいま僕がもっとも重視するのはこの点。

売れ残ったものというのは、値下げをしても売れないことが多い。シーズンを逃すとなおさらです。

では、どうすればいいのか。

それはやはり、事前リサーチをしっかりやるということしかありません。仕入る前に商品価値をしっかりと見極めておく必要があります。

リサーチをしっかりとすることで、リスクを予測の範囲に抑え、限定的にすることができます。

もちろん以前から仕入れる前にリサーチはしっかりとやっていましたが、それでも売れ残ってしまう商品がたくさんありました。いまや不良在庫は必ず発生するものと認識しており、問題の本質はそこではありません。

問題は不良在庫をどうやって処分するかということです。処分するかというより、いかに現金化するかというほうが正しい表現かもしれません。

不良在庫が仕入価格同等の価値があるのか。それは自分自身がその商品を積極的に宣伝しなくても価格を下げれば売れるのかどうか。わかりやすくいえば、ヤフオクなどで仕入価格付近で販売すれば自然と売れるものなのかということです。

つまり、どうやって不良在庫を処分するかどうかというより、不良在庫となったものがヤフオクなどで仕入価格付近で在庫処分できるのかどうかを重要視しています。

限定スニーカーなど、時間が経つにつれプレミア化していくような商品は別ですが、時間の経過とともにプレミア化していかない商品でなにより重要なことは回転率です。どんなに長く見積もっても1年以内に在庫は処分すべきですね。

不良在庫を抱えていいことは何もありません。

帳簿上は資産価値が正しく反映されませんし、資金繰りが苦しくなるし、在庫処分すらできないとなると最悪です。

新規の仕入ができない。新しい商品が入らなければ余計売れないという悪循環に陥ります。

そして、最悪倒産ということにもなりかねません。

では、不良在庫となった場合に、できるだけ損失を抑える形で、ヤフオクなどで在庫処分できるかどうかをどうやって判断すればいいのでしょうか。

それには、商品の資産価値を見極める必要があります。

商品の資産価値を決めるもの

資産価値というのは複数の項目によって判断します。

1.ブランドバリュー

まずはブランドバリューです。そのブランドの価値ですね。

そのブランドの名前やクオリティの高さが一般に認知されていないければブランドバリューは低いと言えます。逆に、ほとんどの人にブランドが認知されていて、高い値段を払ってもよいと認識されていればブランドバリューは高いと言えます。たとえば、グッチやヴィトンですね。

それを理解する上では、ブランドのマーケティングも理解しておく必要があります。ブランドの歴史。それに、どのような場所で販売しているのか。アマゾンで販売しているのかなど。

2.需給の関係

そもそも商品の需要があるのかどうか。商品の供給先が多すぎないかどうか(販売者が多いのか)。競合セラーの在庫状況はどうなのか。

商品に需要があり供給数が足りなければ、在庫が処分できないなんてことはありません。

商品に需要があっても、市場に商品が余っている場合は要注意です。特に前シーズンで馬鹿売れした商品は次のシーズン供給されすぎてしまう傾向にありますので、人気があるからといって調子に乗らずに控えめに仕入れることも重要になります。

在庫を持つビジネス場合は、ビジネスチャンスを逃すよりは、リスクを限定するほうが大事だと僕は考えています。

3.商品と価格の関係

その商品は本当に定価で売れるものなのか。定価で買う価値があるものなのか。それも判断材料です。

ブランドバリューがなく、商品の品質が良くないのに、価格が高い。そんな商品には絶対手を出していけません。

聞いたことのないようなブランドで、ありきたりなデザインかつ中国製のシャツが2万円。誰がそんな商品を買うでしょうか?

これがもし、聞いたことがないブランドだけど、ほかにはない独特なデザインかつ日本製のシャツで2万円だったらどうでしょう?少なくとも、上のシャツよりは価値がありますよね?

つまり、ほかの商材と相対的に判断する必要があります。

4.リセールバリュー

リセールバリューとは、一度使われたものの再販価値のこと。

よく言われるのは車ですね。フェラーリとポルシェで言えば、ポルシェのほうがリセールバリューが下がりづらいと言われています。

中古でも定価に近い価格帯で取引されているものはリセールバリューが高いと言えます。

5.ニッチすぎるもの

一部の人にしか好かれないようなものも注意が必要です。ニッチ商材は一部の人には価値があったとしても、一般の人には一切価値がないということがあります。

こういった商品はもし売れ残ったりした場合は、在庫処分が大変です。

資産価値ということを意識するのであれば、できるだけスタンダードな商材をメインに展開していくことが重要です。

仕入の前に絶対やるべきリサーチ

では、資産価値を確かめるにはどうしたらいいのか。以下のリサーチを行い総合的に判断していきます。

1.Googleのキーワードボリューム

Googleのキーワードボリュームを地域毎に確認していきます。日本で販売するのであれば、日本だけ確認すれば問題ありませんが、海外で販売するのであれば国毎にキーワードボリュームを調べます。

調べるのはブランド名はもちろん、商品名などでも調べる必要があります。

2.ヤフオク、amazon、ebayなどでの販売状況

まずはヤフオクでブランド名と商品名での出品数と入札数、直近落札数をざっと確認していきます。過去の落札数はaucfanで確認可能です。

ヤフオクで安い価格で販売されているのに入札されていないようなブランドや商品は仕入対象から除外します。人気のあるブランドであれば、落札率も高いですし、入札数も多いので、ヤフオクだけでもリサーチは十分できると言えますね。

あとは、海外向け商材であればebayでも調べます。そして商材によりますが、amazon.jpとamazon.comでもリサーチを行うこともあります。アマゾンでランキングが高い商品であれば、在庫処分で困ることはまずないでしょう。

3.競合ショップの在庫状況

競合ショップの在庫状況も調べておきます。具体的には、googleから商品名で検索を行い、上位表示されているショップを上から順に在庫状況を確認していきます。

上位表示されているショップは知名度もありますし、上位表示されていることから当然アクセス数も多いです。それなのにもかかわらず売れ残っているあるいは売れている気配がないのであれば、仕入を控えます。

4.競合ショップのセール状況

こちらは3番目の在庫状況と関連しますが、在庫が売れて残っていて、さらにセールをしている場合は仕入を控えます。

また、セール状況を確認する場合は、メーカーのECサイトもあわせて確認します。メーカーのECサイトでセール展開が行われているような商品は仕入対象から除外します。

経験上、メーカーを代表する商品はセールを禁止されていることが多いです。

在庫処分する上での注意点

売れ残った商品はそのままにせず在庫処分を行い、現金化するようにしましょう。資金繰りのためでもあるし、正しく会社の経営状態を把握するためでもあります。

とはいえ、店頭や自社ECサイトで頻繁なセールは慎むべきです。なぜなら、セールでしか買わないような質の低いお客さんしか集まらなくなってしまうためです。

ですので、在庫処分する際は、ヤフオクやメルカリなどのオークションサイトやアマゾンなどのプラットフォームを利用するのがいいでしょう。ただ、自分でやるのであれば構いませんが、スタッフにお願いする場合は出品するのにも人件費がかかります。

経費を少しでも抑えるという点では、作業をルーティン化して、単純作業をなるべく外注化していく方向で進めていくのがオススメです。

あるいは、買取屋さんに一括で持ち込むという方法もあります。こちらのほうがコスパが良い可能性もあります。

まとめ

いかがでしたか?

物販ビジネスでは不良在庫が必ず発生します。不良在庫といかに向き合うかが、最も大事なことと言っても過言ではありません。

ここの対応ができていないと、最悪倒産という事態になってしまいます。

商品を仕入れる際は、不良在庫になってしまうことを常に念頭に置くようにしてください。

そして、不良在庫はそのままにせず、できるだけ早めに現金化する。

それを徹底するだけで、あなたのビジネスは加速するでしょう。

今まで特に意識してこなかったという方は、ぜひこの機会に不良在庫と向き合ってみてくださいね。

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